Claudeがあるのに、なぜChatGPTにも課金したのか。理由は「1つに依存する怖さ」だった。
すでにClaude Proを契約している僕が、ChatGPTの有料版にも課金を始めた。「両方は贅沢では?」と思われるかもしれない。でも、使い始めて分かったのは、2つを併用することには、はっきりとした意味があるということだ。
今回は、なぜ2つ目のAIに課金したのか、そして実際どう使い分けているのかを、Claude併用者の視点で率直に書く。
目次
1. 課金の理由は「1つに依存する危険性」だった
ChatGPTに課金した一番の理由は、性能への不満ではない。1つのAIサービスに依存することの危険性を感じたからだ。
特にそれを強く意識したのは、最近のAIをめぐる一連の出来事だった。高性能なAIモデルが、政府の介入や輸出管理を理由に、ある日突然アクセスできなくなる——そんな事態が現実に起きている。「いつも使っているツールが、明日も使えるとは限らない」。この当たり前の事実を、目の前で突きつけられた。
業務の重要な部分をAIに預けている以上、その1つが使えなくなったときに全部が止まるのは怖い。だから、別のAIサービスも使えるようにしておく——これは性能の話ではなく、リスク管理の話だ。
2. GeminiでもSakanaでもなくChatGPTを選んだ理由
2つ目のAIとして、候補はいくつかあった。Geminiでもよかったし、国産のSakana AIも気になっていた。その中でChatGPTを選んだ理由を書く。
Geminiより、GPTの方がClaudeに近い感覚があった。普段Claudeで文章や資料を扱っている僕にとって、乗り換えたときの違和感が少なかったのがGPTだった。操作感や応答の質感が近いと、2つを行き来してもストレスが少ない。
もう一つ大きいのが、Codexが使えることだ。Claude Codeでアプリ開発を始めている流れもあり、コーディング支援の選択肢が増えるのは魅力だった。
国産のSakana AIも応援したい気持ちはある。ただ、まだ評価が定まりきっていない段階で、月額課金に踏み切るには至らなかったというのが正直なところだ。もう少し様子を見たい。
→ 業務で使う生成AIツールの選び方——ChatGPT・Claude・Geminiをどう使い分けるか
3. 使い分け:Claudeは「パートナー」、GPTは「もう一つの手」
2つを使い始めて、自然と役割分担ができてきた。
Claudeは、執筆や資料作成を手伝ってもらうパートナーとして使っている。記事を書く、資料を構成する、考えを整理する——こうした「一緒に考える」作業はClaudeが中心だ。
GPTは、その資料に入れる画像作成や、日常的なやり取りをメインにしている。Claudeにはない画像生成が使えるのが大きい。
面白いのが、両者を組み合わせた業務の流れができてきたことだ。Claude Designでウェブページのデザインを作り、そのSEOチェックをGPTで行う——といった具合に、それぞれの得意分野を役割分担させている。どちらか一方では完結しない作業が、2つあることでスムーズに回る。
4. 制限に引っかかったとき、もう片方が効く
2つ持っていて一番実感した価値が、これだ。
Claude Proで資料を作り込んでいると、使用量の制限に引っかかることがある。以前はそこで作業が止まってしまっていた。でも今は、制限にかかったタイミングで、そこまでに作った資料をGPTに見てもらいフィードバックをもらうという流れを作れている。そして制限が解除されたら、そのフィードバックをもとにClaudeで修正する。
片方が止まっても、もう片方で作業を前に進められる。2つのAIが、お互いの「待ち時間」を埋め合う関係になっている。これは1つだけ使っていたときには得られなかった働き方だ。
→ Claude Proを3ヶ月使った——「なんでもできない」からこそ手放せなくなった話
5. 「全部自動」にしない——自分の目で確認する
AIの使い方について、一つこだわっていることがある。すべてを自動で回さないことだ。
SNSを見ていると、「AIに全部やらせて完全自動化した」という発信をよく見かける。効率的なのは分かる。でも僕は、自分の目で確認できないことに、少し怖さを感じる。
だからこそ、2つのAIにそれぞれ役割を持たせつつ、生成されたものは都度自分でも確認するようにしている。片方が作ったものを、もう片方に見てもらい、最後は自分の目でチェックする。この「二重のAI+人間の目」という三段構えが、今の僕には一番しっくりきている。AIを増やすことは、チェック体制を強くすることでもある。
2つ持つことは、贅沢ではなく備えだ
課金は継続する。今の自分にとって、2つの契約はもう「贅沢」ではなく「必要なもの」になってきている。
新しく出たGPT-5.6など、資料生成のレベルも着実に上がっている。これからAIを活用して業務を楽にしていきたいと考えている人には、ChatGPTの有料版はおすすめできる選択肢だ。ただ、Claudeも十分な性能を持っている。どちらが自分に合うかは、1ヶ月ほど使い比べて判断してもいいと思う。
最後に、今回の「依存リスク」の話から、次に考えておきたいことを一つ。クラウドのAIサービスが突然使えなくなるリスクに備えるなら、手元で動かせるローカルLLMという選択肢も視野に入ってくる。ただし誤解のないように書いておくと、これは「ローカルなら安全」という意味ではない。あくまで「サービスが止まっても使える」という可用性の観点での選択肢だ。このテーマは、いずれ整理して書いてみたい。
→ AIツールの「企業姿勢」で選ぶ時代——僕がClaudeを使い始めた話
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